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店をやめた千枝は一人の主婦に戻り、平凡ながら幸福な歳月を
過ごした。だが心残りなのは、外地に残した子供の墓だった。
そんなある日、友人から送られてきた写真集を見て、千枝は驚
いた。そこにはこれまで不明と思われていた墓のありかが、は
っきりと示されているではないか。
シンガポール日本人会刊「シンガポール日本人墓地」より。