【四月句会】 平成七年四月二十三日(於・安楽)
席題/六句町・蝶々


●最高点句
  初蝶や鼻梁の薄き美少年 七変化
●高点句
  六句にて五句ひねり出す春の宵
  サリン禍にブランコ止まる日曜日 草露
  六句町三の二の葱畑 七変化
  席とりの囲ひに一人花見かな 美水流
  安楽や往く時もまたおぼろかな 茶々
  幼児のめいめいに蝶つれて島の道 茶々
  テフテフのまといて沖に底を釣る 飲水
  雨上がり朝日を初蝶舞ひ上がり 美水流
  てふてふの道なき道をひらひらと 紀元
  大揺れのブランコ母はまだ若く
  追ひかけても追ひかけてもてふてふよ
  傘越しに安楽の灯春の雨 吐色
  蝶々が足止めさせる坪花壇 寛酔
  ブランコを漕げば故郷の空高し 美水流
  六句町安楽春雨初鰹 七変化
  花見客まじりて姉の墓に参ふ 紀元