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怪しい味噌話 その4
焼き味噌は八丁味噌で

  味噌煮込みに使われる味噌はコクのある豆味噌で、地元で有名なのが岡崎の八丁味噌だ。八丁村で味噌作りが始まったのは戦国時代以前といわれ、家康は、陣中で八丁味噌を焼いて食べるのをことのほか好んだという。
 この焼き味噌、酒飲みにはうってつけの肴。
 「味噌蔵」という落語をご存じかな。たいそうなお家から火が出た。蔵にはお宝がしまってあるが、扉のちょっとした隙間からでも火が入るから目塗りをしなくちゃいけない。それってんで近所の人たちは台所から味噌を持ち出して蔵の目塗りだ。おかげで蔵は焼け残り、火消しの労をねぎらって出された酒の肴が、この目塗りの焼き味噌だったという・・・。さぞかし近所中に香ばしい焼き味噌の匂いが立ちこめたことだろう。
 さてこの味噌はどんな味噌だったのか。米味噌?麦味噌?豆味噌? なごやっことしては家康好みの豆味噌だったと思いたい。

                       (調査員:熊谷幸子)



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