【秘宝】トプコンRE-2ブラック TOPCON RE-2 Black

ようこそ、隠しページへ。大好きなトプコンRE-2ブラックへのラブレターです。(1/6)



■トプコンRE-2の概要
トプコンRE-2は、1965年(昭和40年)春に発売されたトプコンREスーパーの姉妹機です。ファインダーを固定式にし、新開発のコパルスクエアSを初めて採用。小型軽量化され、スタイルも引き締まって精悍な感じになりました。トプコン得意のTTL開放測光により、豊富なREトプコールレンズや接写用アクセサリーなどが活用でき、トプコン一眼レフの中級機として人気を博しました。RE-2の特徴
しかし直前の1964年暮れに、初めての自前カメラとして、必死の思いで倹約を続けてトプコンユニを買ったばかりの筆者は、トプコンRE-2の新発売を紹介するアサヒカメラの記事を、悔しさと眩しさの交差した気分で眺めた思い出があります。当時の中学3年生としては、トプコンユニでもずいぶん身分不相応なカメラですが、定時制高校生になったばかりで、昼間は中小企業で日給月給のサラリーマンの身分。トプコンRE-2は58mmF1.8標準レンズ付きで定価39,800円、付属ケースが2,000円。給料の4倍以上もする高嶺の花でした。
■トプコンRE-2を愛機に
とはいえ、トプコンユニを同級生に月賦で無理矢理売り払って、何とか貯金を工面して、憧れのトプコンRE-2を買うことができたのは、1966年(昭和41年)の春だったと記憶しています。当然クロームです。最初に手にした機体は、アサヒカメラのニューフェース診断室に取り上げられた機体と同様に、ファインダーがスプリットイメージ+マットで、巻き上げレバーの予備角もないものでした。しかし、絞り込んだときの絞り羽根の形状が正六角形にならないこと、セルフタイマーレバーや露出計の指針がきちんと中央に位置しないなど、細部の仕上がりが不備でどうも気に入らず、おそるおそる1週間ほど後に購入店の箕浦写真商会に相談したら、快く別の機体と取り替えてくれました。
あたらしく手元に届いた機体は、ファインダーがマイクロプリズム+マットに変わっており、巻き上げレバーにも予備角が付いているなど、いつの間にかバージョンアップされていたことに驚きました。
実際にトプコンRE-2を使ってみると、ユニと比べて操作感覚には格段の高級感があり、同じ値段のケースさえ上質でした。口径が小さいと不評のトプコンREマウント(エキザクタマウント)も、レンズシャッターのマウントとは問題にならないほどのほどのサイズで嬉しかったものです。シャッター音も軽快、写りも内面反射の多いユニとは違って、すっきりシャープで心が洗われる気分。もう毎日、空シャッターを切って、なで回していたものです。
■ブラック仕上げとの出会い
トプコンRE-2のブラックは、たいへん希少なカメラのはずです。ここに紹介したトプコンRE-2ブラックは、筆者がカメラ少年だった頃の思い入れがいっぱい詰まったカメラです。1967年(昭和42年)頃のカメラショーで東京光学のブースのショーウインドーにトプコンREスーパーと、トプコンRE-2のブラック仕上げが飾られており、その精悍な姿にすっかり惚れ込んでしまいました。「参考出品」の但し書きが付いていたのですが、係員に尋ねると、あるていどの数がまとまればオーダーには応じてくれる模様とのこと。
それ以来、このブラック仕上げのトプコンRE-2のことが頭から離れず、ショーウインドーのカメラを写した写真を恋人のように眺めていたものです。例によって、すべてをカメラにそそぎ込むような気持ちで必死になって貯金し、愛機のクローム仕上げのRE-2を処分して、ようやく念願かなって、1968年(昭和43年)暮れに注文。当時としては珍しく2割引を公示していた名古屋の大手カメラチェーン、カメラのアマノの名駅前地下街店で注文したのですが、店員さえブラックの存在をよく知らないほどでした。

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はじめに トプコンAM トプコンAMW トプコンMT−1 トプコンT 潜水艦用ファインダー トプコン135EE
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